【Against the Storm】評価・レビュー あるようで無かった街づくりローグライクゲーム

ゲームレビュー
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2022年11月にSteamでも早期アクセスゲームとして配信が開始された街づくりローグライク(ローグライト)ゲーム【Against the Storm】の評価・レビュー記事です。開発元はEremite Games、パブリッシャーはHooded Horse

2023年12月に無事正式リリースされました!!ローグライト×街づくりの新たな可能性を感じさせてくれる作品で、街づくりゲームで一番楽しい「序盤」を繰り返し遊べる、ハマるとかなりの時間が溶けていく良ゲーです。

ちなみに2023年に正式リリースしたインディーゲームの中で、私が最もハマったゲームです。

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良かった点、気になった点 簡易まとめ

Against the Stormの良かった点と気になった点を簡単にまとめておきます。

ただし、あくまで「早期アクセスゲーム」ですのでここから更にゲーム自体は改良されていく可能性が高いです。もちろん早期アクセスでもあまり大きな改善が入らずそのまま正式リリースとなる作品もありますが、このAgainst the Stormは2週間毎にアップデートが行われており、早期アクセス開始以降もどんどんと追加要素が加えられています。

*早期アクセス中も頻繁に、痒い所に手が届くアップデートが行われ、無事正式リリースされました。

良かった点

  • 街づくりゲームで一番楽しい「序盤」を繰り返し遊べる
  • ランダム要素があり、毎回違った街づくりが楽しめる
  • ミッションをこなす形で進行するため、街づくりの目標設定が分かりやすい
  • 終盤でも操作量が増えすぎず、快適にプレイできる
  • 最難関難易度(プレステージ)は本当に難しく、やりごたえがある
  • 早期アクセス時点から大きなバグも無く、完成度が高い

気になった点

  • 自分のペースでのんびり街を作りたい人には合わないかもしれない
  • 一目で見分けがつきにくい建築物がある
  • さらに高速化できる設定があると便利

Against the Stormのゲーム概要

永遠に降り注ぐ雨に苦しむ世界を舞台に、文明を再構築するダークファンタジー・シティビルダー。あなたはスコーチ・クイーンの命を受けた「総督」として、人間、ビーバー、リザード、ハーピーを率いて荒野を開拓する。文明最後の生き残りをかけて、未来への道を切り拓け。

Agaist the Storm Steam販売ページより

【Agaist the Storm】は、ローグライト要素を取り入れたシティビルダーゲームです。プレイヤーは首都にいる女王から開拓の命を受けた「総督」として、超過酷な環境の荒れ地を開拓し、新たな入植地(街)を作り上げていきます。

街作りをすすめる中で、「女王からの指令」と呼ばれるミッションを達成したり、開拓で得られた貴重な資源を女王に送ることで名声ポイントが得られます。名声ポイントが一定数に達するとクリアとなり、永続的なパワーアップのための経験値やアップグレード資源を獲得できます。その後は、また新たな街づくりに挑戦する流れとなります。

通常のシティビルダーゲームでは、一つの街を作り込んで発展させていくことが多いですが、Against the Stormでは、

①厳しい土地で街をつくり、ミッションをこなしてクリアを目指す
②クリアすることで、経験値やアップグレード用の資源を獲得する
③獲得した経験値でレベルアップし、アップグレード資源を使って永続的な強化要素や新要素を解放する

というサイクルを繰り返します。このサイクルを回しながら、どんどん街を作って強化要素を獲得し、さらに新しい街づくりに挑戦するのが、このゲームの面白さです。

1つの街を作るのにかかる時間は、だいたい1時間~3時間程度で、一般的なシティビルダー系ゲームと比較して手軽にプレイすることができるのも特徴です。そのため、何度も街づくりを繰り返すことができるようになっています。

「厳しい土地ので街づくり」という要素と、「街づくりを何度も行うことで永続的な強化を獲得していくローグライト」の要素を掛け合わせた、シティビルダーローグライトという意欲的な作品ですね。

Against the Stormの良かった点

街づくりゲームで一番面白い「序盤」を繰り返し遊べる

個人的な見解ですが、街づくりゲームで一番面白いのは、試行錯誤しながら街の基盤を整え、なんとか軌道に乗せるまでの「序盤」だと思っています。

リソースが限られる序盤では、どの建物を優先的に立てるか、どの資源を集めるかなどの戦略を練ることが求められ、そこが上手くいくと大きな達成感が得られます。けれども、軌道に乗って順調に物事が進み始めると、一気に難易度が下がったり、飽きが来たりするゲームも多く、「序盤の街づくり」を繰り返し遊ぶゲームがあればいいのに、と思っていたくらいです。

そんな時に登場したのがこのゲーム

1プレイが約2時間前後、厳しい土地に入植し、街の基盤を整えて、収穫から生産、交易までスムーズに行えるように整備します。時には予期せぬバッドイベントが訪れることもあり、それをどう乗り越えるかという緊張感も味わえます。そして、なんとか入植地の運営を軌道に乗せることができたかな、というタイミングでクリアとなる、まさに私にうってつけのゲームでした。

運営を軌道に乗せるまでが難しくも楽しい

「この街の運営にはそろそろ飽きてきたな…」ということがほとんど無く、次々と新たな入植地を開拓していけるので、繰り返し遊びながら少しずつ強化を進めていくローグライト要素との相性も抜群

私にとっては理想的なゲーム性で、同じように「街づくりゲーは序盤が楽しい!」と感じている人には本当におすすめです。

ランダム要素があり、毎回違った街づくりが楽しめる

同じ条件で街づくりを続けているとどうしても飽きてしまいますが、Against the Stormでは、土地ごとに獲得しやすい資源やプレイヤーの街に及ぼす悪影響が異なるため、どのような効果のある土地を開拓するかも重要になります。さらに、開拓途中で発生するランダムイベントも用意されており、それぞれどのイベントから解決していくかの選択に迫られるため、毎回異なる戦略が求められます。

解決せずに放っておくと大きなマイナス影響が与えられてしまう

また、ゲーム進行ミッションである「女王からの指令」、定期的に獲得できる女王からの手助け「要石」、ミッション達成などで得られる「名声ボーナス」等も、ランダムに提示される数個の選択肢の中から1つを選ぶ仕組みとなっています。常に自分が欲しいボーナスが選べるわけではなく、時にはすぐには役立ちそうにないボーナスしか選択肢に無いこともあります。そんな状況でも、未来を見据えて柔軟に判断していくことで、クリアに繋げることができるのです。

望みの生産物をつくれる建築物が出なかった時の絶望感

これらのランダム要素を上手く活用して名声を獲得し、クリアを目指す一方で、街の発展が遅れると「女王の怒り」がドンドン溜まっていきます。一定値に達するとその街の開拓は失敗となるため、効率的な判断が求められます。

提示されるランダムな選択肢の中から、効率的な方法を選び出し、いかに早くクリアを目指せるかを考えながらプレイすることで、毎回異なるプレイスタイルでの攻略が楽しめます。

特に高難易度になるほど、このランダム要素を上手く活用しないとクリアが非常に難しくなりますが、それだけに「この組み合わせならすごいシナジーが得られるかも!?」という発見があった時の喜びは最高です。こうした発見がAgainst the Stormの醍醐味でもあり、つい深みにハマってしまう理由でもあります。

ミッションをこなす形で進行するため、街づくりの目標設定が分かりやすい

入植して開拓を初めると「女王からの指令」というミッションを受けることになります。この指令をこなしていくことで名声を獲得し、クリアへと近づいていきます。

特に初心者のうちは何から手を付けてよいのか分からないとが多いですが、この「女王の指令」があるおかげで、目標を見失わずにプレイを進められるのが助かります。明確な目標が設定されるため、プレイヤーは司令を達成するために必要な行動を計画しやすく、遊びやすくなっています。

次々と追加されていく「女王の指令」

指令を達成することで名声や物資、ボーナスを得られるので、まずはこの指令を達成することを主眼に置くとよいでしょう。その過程で自然と、「この指令を達成するためにはどの建造物が必要で、どの資源を集めればよいか?」ということを理解し、考えながらプレイできるようになっていきます。

このように初心者にもわかりやすく目標設定がされているため、ミッションを通じて段階的にゲームに慣れ、やりがいを感じながら進めていけるので、成長を実感しやすいシステムになっていてとても遊びやすく感じました。

終盤でも操作量が増えすぎず、快適にプレイできる

街づくり系や戦略ストラテジー系のゲームでは、終盤になるにつれて指示する対象や建造物が増え、操作量が非常に多くなり、

操作量が多すぎて面倒くさい!!!

と感じてしまうことがあります。操作自体が楽しいなら良いのですが、そうではない場合は単調になりがちで、ただただ操作量が増えることに煩わしさを感じてしまいます。

しかし、Against the Stormではゲーム終盤でも操作量はそれほど多くならず、煩わしさを感じることはほとんどありませんでした。そのため、繰り返しプレイしても操作がストレスにならない点がとても良かったと感じました。ゲームのテンポを維持しながらも、過度なストレスをかけずに楽しめるようになっているのは、長く遊ぶ上で大きな魅力だと思います。

最難関難易度(プレステージ)は本当に難しく、やりごたえがある

現在、難易度は「入植者」「開拓者」「熟練者」「総督」、そして「プレステージ」の5種類用意されており、プレイヤーは強化要素を獲得しながら少しずつ難易度を上げていくことができます。

私はまでプレステージ全クリアまで至っていませんが、遊んだ範囲で感じたのは、最高難易度での挑戦は非常に難しく、プレイヤーを本気で殺しにかかってくるということです。要所要所で戦略を練り直し、細かい管理をしないとクリアが難しく、まさに歯ごたえのある挑戦でした。

そのため、高難易度でのやりこみ要素は十分に用意されており、女王の怒りや森の嵐に震えながらの挑戦が楽しめます。

正式リリース時に更なるやり込み要素や歯応えのある難易度が追加されるのかは分かりませんが、現時点でもかなりの難易度を誇っています。

早期アクセス時点から大きなバグも無く、完成度が高い

早期アクセスでありがちな大きなバグに遭遇することもなく、順調に公式リリースまでこぎつけています。

開発チームは、こまめなアップデートでバグ修正や機能追加を行っており、さらに「どのような要素を追加するのが良いか?」というゲーム内アンケートも実施するなど、非常に健全な開発体制を敷いていると感じました。

もちろんUIでもう少し良くなれば良いなあという点であったり、もうちょっとバランス良くならないかなという点はありますが、そういう部分のフィードバックを受けて直していくための早期アクセスであるため、要望を伝えていけるのも強みです。(*上記は早期アクセス初期のUIに関する記述で、一応残しておきます)

UIに関しても、現時点で完璧とは言えないものの、早期アクセス時点から大幅に改善されており、遊びやすさが向上しています。これもプレイヤーの要望にしっかり耳を傾け、修正を重ねてきた成果と言えますね。こうした迅速かつ柔軟な対応が、Against the Stormの完成度の高さを支えている要因だと感じます。

次に追加される種族のゲーム内アンケート

Against the Stormの気になった点

自分のペースでのんびり街を作りたい人には合わないかもしれない

「街づくりゲームの序盤を繰り返しプレイできる」という点を良かった点として挙げましたが、これは裏を返せば「一つの街を時間をかけてじっくり作り上げていく」スタイルが好きな人には長所と言えないかもしれません。

もちろん、そういったプレイヤーでもAgainst the Stormを存分に楽しめる可能性は十分あると思います。しかし、ゆっくりと自分のペースで街を完成させていきたい人や、ローグライト要素に魅力を感じない人にとっては、合わない可能性もあるので注意が必要です。

特に本作では、次々と新しい街を作っていく必要がありますが、一定周期で「大厄災」が発生し、それまで作った街がすべて崩壊してしまうという設定があります。こうした要素は、一つの街を長く大事に育てたいと考えるプレイヤーには不向きかもしれません。

女王がいる本拠点だけが大厄災から免れる

「面白そうだけど、自分に合うかな?」と迷っている方は、一度プレイ動画をちらっとでも見てみるのもおすすめです。YouTubeやニコニコ動画などに日本語のプレイ動画が多数アップされていますので、雰囲気を掴む参考にしてみてください。

一目で見分けがつきにくい建築物がある

建物の外観はファンタジー色もあり非常に好みなのですが、ちょっと似たような建物もありぱっと見では見分けがつきにくいなと感じました。

もちろんカーソルを合わせれば何の建物かすぐに確認できますし、建築数も確認できるため不便とまではいかないのですが、もう少し見た目が分かりやすくなればなあという思いもあります。

ただ建築物の種類自体も非常に豊富なため、全て見分けがつくようにするのは困難であるとも思うので、少し気になったなと言う程度の私の感想です。

さらに高速化できる設定があると便利

現在のゲーム内速度は、通常時の3倍まで高速化することが可能です。ある程度の操作が必要な場面では3倍速で十分なのですが、「少しの間、様子を見ながらも操作はあまりない」という場面もあるため、そういった時にさらに高速化できる設定があると非常に嬉しいなと思いました。

今後のアップデートで、さらに高速化できる設定が追加されることを期待しています。

Against the Stormの評価・レビューまとめ

以上、Against the Stormの私の評価をまとめると、

  • 街づくりゲームで最も面白い「序盤」を何度も楽しめる
  • ローグライト的なランダム要素がうまく機能しており、繰り返しプレイが楽しい
  • 終盤でも操作量が多くないため、面倒くささも無い
  • ゆっくり自分のペースで一つの街を作り上げたい人には、合わない可能性もある

となります。

街づくりの序盤という最高に楽しい部分と、ローグライト要素を絶妙にかけ合わせて融合させた良作だと感じました。

街の外観を作り込むよりも、どう効率良く運営を軌道に乗せるか、またはどうすればもっと効果的にミッションを達成できるかを考えるのが好きな人や、街づくりゲームの序盤を特に楽しめる人にとって、このゲームは非常に相性が良いと思います。

気になった方はぜひ一度遊んでみて下さい!

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